問題と課題設定(AsIS ToBeモデル)

自社ビジネスの成長と発展には問題、課題を設定しなければなりません。もちろん、経営戦略として自社のポジション(ドメイン)、ミッションやビジョン設定はできている前提ですが。

AsIs ToBeモデル

AsIs ToBeモデルとは、現状(AsIs)を正しく把握し、理想(ToBe)とのギャップを把握することで、取り組むべき課題を明確にするためのフレームワークです。

問題と課題を簡単にいうと、

問題はネガティブな状態、課題はポジティブな行動

が分かりやすいと思います。さらに図解すると以下のようになります。

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AsIS ToBeモデル

問題とは

問題とは、目的や目標などあるべき姿(ToBe)と現状(AsIs)を比較し、ギャップ(隙間)を生んだ状態を表します。例えば、「顧客が減少して売上目標を達成できない」、「顧客を30社獲得する目標に対して、10社しか獲得できない」など、ネガティブ(マイナス)なイメージです。

課題とは

課題とは、問題を解決しあるべき姿にするために起こすポジティブ(プラス)な行動を表します。ただし、問題だけを直視し課題が導かれるかというとそのようなことはあり得ません。課題を導くためには、問題が起きている原因を探ることが重要です。例えば、アンケートを取ったり、競合の台頭や新規参入、商品サービスと顧客ニーズがマッチしているか、などを調べることです。つまり現状分析が大事なのです。
そこで補助的な手法として、5フォース分析、PEST分析などの外部環境分析やバリューチェーンモデルの内部環境分析、SWOT分析(クロスSWOT分析)、などの分析手法を用いていくことが重要です。

もしアンケートや外部、内部環境等の調査で、今までの顧客がコロナウイルスによる巣ごもり需要の影響で家庭内飲食をするようになったことが来店顧客減少と売上低下の原因だったとしましょう。その場合の課題としては、「既存顧客へのデリバリーやテイクアウト活用」や「新たな顧客獲得と販路拡大のためのEC活用」などが考えられます。 

課題は○○する、○○の活用など行動表現(動詞)で表すことが大事です。

問題と課題を設定し具体的対策を講じる

問題と課題を設定し具体的な対策を講じることで目的、目標を達成していきます。

おさらい

・問題はネガティブな状態、課題はポジティブな行動
・問題はあるべき姿(Tobe)と現状(AsIs)との隙間(ギャップ)を生み出すもの、課題はその隙間を埋めるもの
・問題を把握 → 理由を調査/分析 → 課題を明確化 → 対策を講じる(具体的な行動)